鍋物やすき焼きによく使われている春菊。独特な香りが特徴的ですよね。
今回は、春菊の栄養素や効果効能、食べあわせについてまとめました。
春菊の栄養素と効果効能
春菊100gあたりの栄養価
エネルギー | たんぱく質 | 脂質 |
20㎉ | 2.3g | 0.3g |
炭水化物 | カリウム | カルシウム |
3.9g | 460㎎ | 120㎎ |
マグネシウム | リン | 鉄 |
26㎎ | 44㎎ | 1.7㎎ |
亜鉛 | 銅 | β-カロテン当量 |
0.2㎎ | 0.10㎎ | 4500㎍ |
VD | VK | VB1 |
0.0㎍ | 250㎍ | 0.10㎎ |
VB2 | ナイアシン | VB6 |
0.16㎎ | 0.8㎎ | 0.13㎎ |
VB12 | 葉酸 | VC |
0.0㎍ | 190㎍ | 19㎎ |
水溶性食物繊維 | 不溶性食物繊維 | |
0.8g | 2.4g |
- β-カロテン
- カリウム
- カルシウム
- 鉄・葉酸
- α-ピネン
春菊は、野菜のなかでもβ-カロテン・ミネラルが豊富です。
香り成分α-ピネンには、自律神経に作用して、胃腸を整える効果があると言われています。
β-カロテンで酸化予防
春菊のβ-カロテン含有量は、緑黄色野菜の中でもトップクラス!
β-カロテンはオレンジ色の色素成分です。
強い抗酸化作用があり、酸化による老化や、動脈硬化などの生活習慣病の予防に役立ちます。
また、体内で必要な分だけビタミンAに変換されて、目・皮膚・粘膜を健康に保つ働きをしています。
春菊はビタミンCも豊富です。
「β-カロテン」と「ビタミンC」でアンチエイジング効果に期待!
カリウムなどのミネラルが豊富
カリウムは、体内の余分なナトリウムを排出して、水分調節を行っています。血圧を安定させたり、むくみを改善する働きが期待できます。
他にも、骨・歯の構成成分で、健康に保つために必要なカルシウム、貧血対策に重要な鉄・葉酸が豊富に含まれています。
特にカルシウムは、牛乳100g(カルシウム110㎎)より多くなっています。
といっても、牛乳100g飲むのと、春菊100g食べるのでは、圧倒的に牛乳の方が摂りやすいですよね(笑)。
実際には、数字だけで測れないのが栄養学の難しいところ。
香り成分でリラックス
春菊の独特な香りは、α-ピネンをはじめ、ベンズアルデヒド・カンフェンなどの成分が主体となっています。
自律神経に働きかけ、精神安定やリラックス効果が期待できます。
さらに胃の働きを助け、消化を促してくれます。
春菊の香りが苦手で、食べられない人も多いですよね。リラックス効果があるなんて信じられない(笑)。
私も若いころは苦手でしたが、今ではバクバク食べてます。
春菊のおすすめ食べあわせ
アンチエイジング | オリーブオイル ブロッコリー キャベツなど |
鉄分をとりたい | レモン パプリカ じゃがいもなど |
カルシウムをとりたい | 鮭 しらす 卵 エリンギなど |
胃腸の働きを助ける | 長芋 大根など |
アンチエイジング
βカロテンは脂溶性のため、オリーブオイルなどの油と一緒に摂ると吸収率がUPします。
また、抗酸化作用のあるβカロテンに、ビタミンCを豊富に含むブロッコリー、キャベツなどを合わせることで、アンチエイジング効果UPが期待できます。
ビタミンCは、しみ・しわの要因となるメラニンの生成を抑える働きがあります。
鉄分をとりたい
ビタミンCは、鉄の吸収を助ける働きがあります。
春菊に含まれる非ヘム鉄は、吸収率が低くなっています。非ヘム鉄の吸収を助ける、レモン・パプリカなどがおすすめです。
▷春菊の鉄分をとりたいレシピ
カルシウムをとりたい
春菊のカルシウムを効率よくとるには、ビタミンDを含む鮭やしらす、エリンギなどがおすすめです。
ビタミンDは、カルシウムの吸収を助けて、歯や骨に沈着させる働きがあります。
▷春菊のカルシムをとりたいレシピ
胃腸の働きを助ける
春菊の胃腸の働きを促進する効果に加えて、消化を助けてくれる山芋・大根などがおすすめです。
山芋のねばねばには、胃粘膜を保護する働きがあります。また、消化酵素であるジアスターゼがでんぷんの消化を助けて、胃腸の働きを促進してくれます。
同様に、大根にも消化酵素ジアスターゼが含まれ、消化を助ける働きがあります。
春菊はどんな食材?
旬な時期 | 11月~2月頃 |
主な産地 | 千葉県・大阪府・茨城県など |
主な | 種類大葉種・中葉種・小葉種 |
春菊は、キク科の緑黄色野菜です。
春になると菊のような黄色い花を咲かせることから、春菊と呼ばれるようになりました。関西地方では、「菊菜」とも呼ばれています。
原産地のヨーロッパ地方では、主に観賞用として栽培されています。食用にしているのは、アジア諸国の一部地域だけのようです。
春菊の種類
春菊は、葉の形で「大葉種」「中葉種」「小葉種」に分けられています。
最近では、生食用に「サラダ春菊」として販売されているものもありますね。
大葉種
葉が大きく、切れ込みが浅いのが特徴。苦みやクセが少なく、肉厚でやわらかいので、生食もできます。
主に九州・中国地方で流通しています。
中葉種
葉の切れ込みが深く、香りが強いのが特徴。スーパーでよく見かける春菊といえばコレです。
主に関西・関東で流通していますが、型が異なります。
〇関東「株立ち型」
「株立ち型」は枝の分岐が少なく、茎が伸びやすい型。茎を切って何度か摘み取ることができますが、最後の方は固い春菊になってしまうようです。
〇関西「株張り型」
「株張り型」は、根元から葉が生えて、枝の分岐も多いです。根っ子ごと収穫します。
小葉種
葉が細く、切れ込みが深いのが特徴。すぐに花がさいてしまい、収穫量が少ないので、あまり栽培されていません。
家庭菜園などで育てる方が向いているそうですよ。
もし見かけたら、ラッキーですね☆
おいしい春菊の選び方
- 鮮やかな濃い緑色をしている
- 香りが強い
- 茎が細く短い
- 茎の下の方にも葉が出ている
葉が黄色くなっていたり、へたっているものは鮮度が落ちているので、鮮やかな濃い緑色をしていて、葉に張りのあるものを選びます。
茎が太すぎる春菊は、育ちすぎて固くなっている場合があります。細く短い方が、やわらかくて食べやすいです。
春菊を料理するときのコツ
春菊はアク(シュウ酸)が少ないので、下茹でなしで食べられます。
加熱するときは、葉と茎を分けておきましょう。
茎の部分は火が通りにくいので、茎を先に加熱します。葉は10秒ほど加熱すればOK。
春菊を加熱しすぎると、クタクタになり、苦みが出ておいしさが損なわれます。
春菊は、包丁などの金属に触れるとアクが出やすくなるそう。
めんどくさいですが、手でちぎったほうがいいみたいですね。
春菊は生でも食べられる?
基本的には生で食べられます。
食べる部分は主に葉で、細くてやわらかければ茎も食べられます。
生で食べるときは、新鮮なものを使ってくださいね。
冷蔵庫の中で時間がたった春菊は、生で食べてもおいしくありません。
茎が太くて育ちすぎた春菊も、生で食べるよりは加熱した方がおいしく食べられます。
コメント