食べ合わせとは、食材の良さを最大限に生かす、または逆に打ち消してしまうような、2つ以上の食材の組み合わせのことを指しています。
「食べ合わせが良い」
「食べ合わせが悪い」
普段何気なく使っている言葉ですが、「食べ合わせ」には、相乗作用・相加作用・相殺作用という、3つの考え方があるのをご存じでしたか?
今回は、食べ合わせの3つの考え方についてまとめました。
相乗作用
食材同士を掛け合わせて、本来持っている栄養効果をさらにパワーアップさせる組み合わせのことを「相乗効果がある!」といいます。
例えば、こちらのレシピ。
こちらのレシピは、豆腐に含まれるカルシウムと鯖缶に含まれるビタミンDの相乗効果を狙って作りました。
カルシウムは、それ単体では吸収率が低いと言われているミネラルです。
そこで、カルシウムの吸収を助けてくれる作用のあるビタミンDを一緒に摂取することで、カルシウムの吸収率が高くなり、単体で摂取するよりも骨が丈夫になるよ!というものです。
こんな感じで、他にもビタミンB1とアリシン、β-カロテンと油などがあります。
相加作用
似たような効果をもつ栄養素どうしを足して、より効果がパワーアップすることができる組み合わせのことを「 相加作用がある!」といいます。
例えば、抗酸化作用のあるビタミンCとビタミンEを組み合わせて、単体で摂取するよりも、さらに抗酸化作用がアップするよ!というものです。
例えば、こちらのレシピ。
こちらのレシピは、さつま芋・リンゴ・ヨーグルトという、腸内を整えてくれる食材を組み合わせて、さらなる整腸効果を期待しています。
相殺作用
栄養素同士が、お互いまたは一方の効果を打ち消しあうような組み合わせのことを「相殺作用がある!」といいます。
有名なのが、胡瓜とビタミンCの組み合わせ。
胡瓜にはアスコルビナーゼという、ビタミンCを破壊する酵素が含まれています。そのため、例えば胡瓜とトマトを一緒に食べると、トマトのビタミンCが破壊されちゃうよ!!というものです。
他には、ビオチンとアビジン、鉄とタンニンなどがありますね。
言い伝えとしての食べ合わせ
「食べ合わせ」は、昔からの言い伝えという意味で使われることもあります。
この場合は「一緒に食べると身体に悪い」という意味です。合食禁、または食合禁とも呼ばれています。
・うなぎと梅干し
・スイカと天ぷら など
中国の陰陽五行思想が由来とされていますが、科学的・実証的根拠がないものが多いようです。こちらの意味での食品の組み合わせはたくさんありますが、ほとんど忘れ去られてしまっているようですね。
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