「ナトリウム」「塩分」「食塩相当量」ってなにが違うんだろう?
ややこしいので、サッと確認できるように、まとめてみました。
「ナトリウム」「塩分」「食塩相当量」の違い
「ナトリウム」「塩分」「食塩相当量」は、同じではありません。
簡単に説明すると以下のようになります。
- ナトリウム=Na(元素)
- 塩分=食品に含まれる塩(NaCl)の量
- 食塩相当量=食品に含まれるナトリウムを食塩に換算した量
ナトリウム(Na)
元素記号を覚えるのに「水兵リーベぼくの船、7まがりシップスクラークか」って覚えた人!
ナトリウムは、「7まがり」のナナのところにある元素です(笑)
人の体の中では、主に細胞・体液などの水分調節を担っている大事な物質です。
ナトリウムは、主に細胞外液に存在しています。
細胞外液とは、細胞の外側に流れる、血漿・リンパ液などのことです。
細胞外液中のナトリウムの量によって、細胞から水分が出たり、入ったりして、体液量の調節をしています。
この働きによって、むくみ・高血圧などの症状が生じると考えられています。
塩分
塩分とは、食品に含まれている「塩の量」のことです。
では、塩とはなんなのでしょうか?
塩の主成分は、ナトリウム(Na)と塩素(Cl)という元素が2つくっついてできた、塩化ナトリウム(NaCl)です。
塩化ナトリウムの他に、微量のカルシウムやマグネシウムなどを含んでいます。
塩(NaCl)とナトリウム(Na)は別物なんですYO。
人の体内ではNaとClに分解され、役割を果たすために吸収されていきます。
食塩相当量
言葉をそのまま解釈すると、「食塩に相当する量」です。
いったい何が「食塩に相当する量」になっているのか?というと、食品中のナトリウム量です。
食品中のナトリウムには、調理に使用される塩化ナトリウム(=塩)以外にも、グルタミン酸ナトリウム(うま味成分)など、食材由来のナトリウムがあります。
体内に入ると分解され、ナトリウムはナトリウムとして働きます。
つまり、塩以外にも、体内でナトリウムとして働く、食材由来のナトリウムがあるということですね。
そのため、食品中のナトリウム量=塩分量にはなりません。
ナトリウム量を食塩に換算すると、実際の食塩量より多くなってしまうので「食塩相当量」と表示しています。
【ナトリウムを食塩に換算する方法】
食塩相当量(g)=ナトリウム量(mg)×2.54÷1000
食塩相当量で表示するのはなぜ
食塩相当量は、「食品中のナトリウム量を食塩に換算した量」でした。
なぜ、そんなややこしいことをするのか?
医学・栄養学的に、疾病の予防や健康の維持増進に影響があるのは、ナトリウムだと考えられています。
そのため、調理に使う塩だけでなく、食材由来のナトリウムも含めた量を表示する必要があります。
以前の栄養成分表示は、ナトリウム量で表示されていました。
しかし、ナトリウム量で表示されていても、正直、わかりづらいですよね。塩分に換算するには計算しなければならないし、ぱっと見て理解できません。
そこで、表示ルールが改定され、食塩相当量での表示が義務付けられました。
その食品でどのくらい塩分をとったか、ひとめで分かるようになっているんですね~☆
さいごに
「ナトリウム」「塩分」「食塩相当量」の言葉の違いでした。
似ているようで、全然違う言葉なので、本当にややこしいですね。
私も書いていて、ちょっと混乱しました。笑
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